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サンクコスト論(埋没費用)について

敬愛してやまない高橋洋一先生が、サンクコスト論について解説していた。
九州豪雨による河川の氾濫で、大きな被害が出た問題。
遡って建設計画途中でダム事業を中止した熊本県知事は、これは民意であると発言した。
当時はマスコミもこぞって公共投資の無駄を省くのだと声高に報道した。

計画を中断するか、そのまま進めるかを冷静になって考える必要がある。
これまでかけたコスト、これからかかるコスト、もたらされる利益を比較して、損よりも得の方が遥かに大きい時、

コストよりもメリットを享受できる方が上回る時、サンクコスト論に従って、事業をそのまま進めるべきなのである。

以下、高橋洋一先生がテレビやYouTubeなどのメディアを通じて発言している内容引用
川辺川ダムでサンクコスト論を使うと残事業1200億円で5000億円程度のメリットとなり、中止は明らかな間違い。

ダムによらない他事業(2800億円以上)とのコスパ差も明白。

八ッ場は中止は関東知事の中止反対でひっくり返ったが、熊本は知事が中止とのミス判断を継続し今回の悲惨。

(以上、引用)

民意は時に間違える。
長い目で見て理論立てて物事を考察し、国民の利益に資する政治を行うべきだと、改めて考えさせられる。

これまでにかけた費用を無にして、あと少しのコストで得られるはずだったメリットを放棄した結果が、今回の被害である。
人的被害だけではなく、家屋も橋も道路も、破壊されてしまった。
逸失利益の大きさは、あと少しのコストをかけてダムを完成させていれば、最小限に食い止められたであろう。