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その投資はデットなのかエクイティなのか②

前回に続き、デットとエクイティについて。

エクイティとは、簡単に言えば出資です。

投資先企業の事業に有限責任でお金を出すことです。

事業が成功すれば利益の一部を割合に応じて、配当などの形で分配を受ける権利を持ちます。

事業が失敗すれば、出資した範囲で責任を負うため、損失も覚悟しなければなりません。

 

株はこわい、という方の多くは、一般的に、このリスクを過大評価している向きが非常に多い気がします。

前回、機関投資家のような動きをすべきではないと書きました。

要するに恐れを知って手堅く時間をかけて勝負すれば、リスクはコントロールできるということです。

 

皆さんは、トヨタ自動車の株主であるAさんと、

先日マザーズ市場にIPO新規公開を果たした企業の株主であるBさんを、

同じ目的を持つ投資家としてみてはいませんか?

 

世界企業であるトヨタ自動車は、急に会社が傾くような事態になることはあまり想定されません。

一方で、安定的な配当利回りは期待できるものの成熟企業であるため、今後爆発的な成長は見込めません。

対してIPO新規上場を果たしたベンチャー企業は、まだまだ売上も小さく経営は不安定です。

成長力は高いものの、正直なところ海のものとも山のものとも知れません。

株主の数も、認知度も低く、市場流動性も低いため、ボラティリティが非常に高くなりがちです。

 

これらすべて株式投資としてひとくくりに語るのは、無理がある気がしています。

目的に応じて選ぶ銘柄や市場は変わります。

インカムゲインに重きをおくか、キャピタルゲインに重きをおくか?

それだけでも投資手法は異なります。

 

投資の手法もドルコスト平均法を用いて、機会分散をしてリスクをコントロールする。

投資する銘柄も利回り重視なのか、成長性重視なのか、業種業態を分けて投資し、リスクをコントロールする。

長期投資では、ファンダメンタルに加え成長性、将来性を加味して判断します。

短期投資では、どちらかというとテクニカルな要素が大きな比重を占めます。

短期投資が負けやすいのは、前回既述のように、機関投資家と勝負していることになるためです。

 

次に、投資信託についてお話します。

インデックス投信かアクティブ投信(テーマ性重視のパッケージが多い)どちらを選択するかですが、

これは過去の歴史から、インデックス投信の方がはるかにパフォーマンスが良いという結果が出ています。

投資信託を購入する場合は、信託報酬が安く(手数料が安く)、毎月分配型でないインデックス投信をおすすめします。

 

エクイティで大事なのは、倒産リスクが低く、一定の利回りが期待できる企業の株を買い、

長期運用するということです。