前回に続き、デットとエクイティについて。
エクイティとは、簡単に言えば出資です。
投資先企業の事業に有限責任でお金を出すことです。
事業が成功すれば利益の一部を割合に応じて、配当などの形で分配を受ける権利を持ちます。
事業が失敗すれば、出資した範囲で責任を負うため、損失も覚悟しなければなりません。
株はこわい、という方の多くは、一般的に、このリスクを過大評価している向きが非常に多い気がします。
前回、機関投資家のような動きをすべきではないと書きました。
要するに恐れを知って手堅く時間をかけて勝負すれば、リスクはコントロールできるということです。
皆さんは、トヨタ自動車の株主であるAさんと、
先日マザーズ市場にIPO新規公開を果たした企業の株主であるBさんを、
同じ目的を持つ投資家としてみてはいませんか?
世界企業であるトヨタ自動車は、急に会社が傾くような事態になることはあまり想定されません。
一方で、安定的な配当利回りは期待できるものの成熟企業であるため、今後爆発的な成長は見込めません。
対してIPO新規上場を果たしたベンチャー企業は、まだまだ売上も小さく経営は不安定です。
成長力は高いものの、正直なところ海のものとも山のものとも知れません。
株主の数も、認知度も低く、市場流動性も低いため、ボラティリティが非常に高くなりがちです。
これらすべて株式投資としてひとくくりに語るのは、無理がある気がしています。
目的に応じて選ぶ銘柄や市場は変わります。
インカムゲインに重きをおくか、キャピタルゲインに重きをおくか?
それだけでも投資手法は異なります。
投資の手法もドルコスト平均法を用いて、機会分散をしてリスクをコントロールする。
投資する銘柄も利回り重視なのか、成長性重視なのか、業種業態を分けて投資し、リスクをコントロールする。
長期投資では、ファンダメンタルに加え成長性、将来性を加味して判断します。
短期投資では、どちらかというとテクニカルな要素が大きな比重を占めます。
短期投資が負けやすいのは、前回既述のように、機関投資家と勝負していることになるためです。
次に、投資信託についてお話します。
インデックス投信かアクティブ投信(テーマ性重視のパッケージが多い)どちらを選択するかですが、
これは過去の歴史から、インデックス投信の方がはるかにパフォーマンスが良いという結果が出ています。
投資信託を購入する場合は、信託報酬が安く(手数料が安く)、毎月分配型でないインデックス投信をおすすめします。
エクイティで大事なのは、倒産リスクが低く、一定の利回りが期待できる企業の株を買い、
長期運用するということです。